僕が勝手に「モンティ・ホール問題改」と呼んでいる問題を紹介します。
そもそも「モンティ・ホール問題って何?」と言う方は、先のこの記事を読んでしまうと
ネタバレになって、「モンティ・ホール問題」の面白さが削がれてしまうので、
先に「モンティ・ホール問題」をググってきてください。
で、納得感を得た上でこの記事を読んで下さい。
というのも、モンティ・ホール問題の時点でそこそこややこしいんですよ
なので、「モンティ・ホール問題はわかったぞ!」と感じられてから読み進めてくださいね。
では、問題です。
3つのコップABCからビー玉入りの1つを選ぶゲームをします。 あなたはAのコップを選びました。 その時、風が吹いてBのコップが少し浮き、Bが空だとわかりました。 出題者はそのことに気付いていません。 ここで出題者は「本当にAでいいの?変えてもいいよ。」と言ってきました。 あなたはCに選択を変えるべきでしょうか?
Bに変えようと思ったあなたは問題文をちゃんと読んでないか、ひねくれてます。
問題は、Cに変えることで、正解する確率を上げられるのかどうか。
ちょっと考えてみてください〜。
ちなみに以前、無理やり140字に詰め込んでtwitterでアンケートとってみた結果はこんな感じです。
3つのコップABCからビー玉入りの1つを選ぶゲームをします。あなたがAのコップを選んだ後で、風が吹いてBのコップが倒れてしまいました。Bは空でした。ここで出題者は「Cに変えてもいいよ」と言ってきました。あなたは…
— 岡竜之介(オブジェクション!の提案) (@agajo) 2015年11月2日
では正解を。
正解は、
結論から言うと、
これ、
Cに変えても正解になる確率は上がりません。
説明してみます。
この手の確率の話の説明って、表を使ってみたり、図を使ってみたり、条件付き確率の式を使ってみたり、いろいろあると思うのですが、
こんな感じでどうでしょう。
はい。ビー玉が入ってる確率はABCですべて等しく、また、風が吹く確率もABCず全て等しいと考えられるので、
それぞれのパターンの確率は1/9ずつです。
で、今実際に起こった状況は、こう。
結局、Aを選んでもCを選んでも、ビー玉が入ってる確率は同じわけです。
出題者が正解を知っていて、意図的に不正解の扉を開く(コップを開ける)ことが重要なんですね。
不正解の選択肢がたまたま明らかになった、では、モンティ・ホール問題は成立しないんです。
ただ、Cに変えても変えなくても確率は変わらないので、「Cに変えるべきか」の答えは「どっちでもいい。」ということになる。
ちなみに、この考え方で普通のモンティ・ホール問題を考えてみるとこうなります。
挑戦者はAを選んだものとします。
出題者は正解を開けることも、挑戦者が選んだ選択肢を開けることもないので、さっきと確率の分布が違いますね。
そして、仮に出題者がBを開いたとすると
となります。Cに変えたほうがいいわけですね。
…わかったかしら? 何か不明点があったら教えてくださいませ。
では最後に、もう一つ。
こんな場合はどうでしょう?
3つのコップABCからビー玉入りの1つを選ぶゲームをします。 あなたはAのコップを選びました。 その時、風が吹いてBのコップが少し浮き、Bが空だとわかりました。 出題者はそのことに気付いていません。 ここで出題者は「ではヒントをあげよう。」と言って、Bが空であることを見せてきました。 そして、「本当にAでいいの?Cに変えてもいいよ。」と言ってきました。 あなたはCに選択を変えるべきでしょうか?
あなたからしたら「それはわかってたんだよな〜〜〜〜〜」と言いたい所だけれども、果たしてそれは不要な情報だったのでしょうか…?